またまた、YouTubeで恐縮ですが、よく見るチャンネルの一つに、岡田斗司夫さん(無料のみでメンバーではありません)があります。
よくご存じではない人もいる思いますが、かつてエヴァの庵野秀明さんが所属していたガイナックスを設立して、王立宇宙軍 オネアミスの翼等のアニメを作った人です。
そのあと、ガイナックスを離れ、日本三大オタクの一人として、オタキングとして執筆活動を始められました。
私が知ったのは、Twitterからで、ツイートを読むうちに、著作をいくつか読むようになりました。
その中で、影響されたのが、「評価経済社会─ぼくらは世界の変わり目に立ち会っている』、そこに書かれていた「フリー」という概念でした。
これからの世の中は、お金よりも信用が一番大切なものになる。それが結果的に、より大きなお金を生み出すと紹介されたのです。
そして、自らの著作はすべてゼロ円で販売することを始められました。その印税よりも、評価を得ることの方が大切だと力説したのです(今は辞めれていますが)。
最初は半信半疑にその活動を観ていましたが、その後、世の中は実際に、インフルエンサーやユーチューバー、インスタグラマーのように、誰からかの報酬という形ではなく、評判をもとした広告収入から金を稼ぐようになりました。
そんなある日、ホリエモンさんと組んで映画を作ろうと計画します。報酬は支払わないが、製作者としてクレジットに名前が入れば、それを活かして次の仕事を取ることができるとおしゃって、大々的に制作協力者を募集しました。
その後、映画は本当に作られたかどうかわかりませんが、それも信用経済の試みだったと思います。
そして、その後ちょっとしたスキャンダルがあり、大学の客員教授など辞せられて、YouTubeとネットを主戦場にするようになりました。
岡田さんの番組で、特に面白いのは、スタジオジブリ関係の映画評です。まあ、悔しいぐらいに面白く的確に評論されています。もちろん、すべてを鵜呑みにして、頭からすべてを信じてしまような信者になってはいけませんが、ジブリの映画評を見るだけでも、その審美眼、評価、批評内容が凄いことがわかります。
たぶん、エンターテイメント系の作品で、彼に取り上げられて、褒められた作品はまずいいものだと思って間違いないと思います(ちょっと持ち上げすぎかな)。
そもそも、その批評眼が凄いのは、かつて自らがアニメ作品などを作ってきた、創作者(プロデューサー)として経験があるからだと思います。
ただ作品を見て感想を述べるだけではなく、その中に創作者目線が入っています。それだけで、普通の批評と差別化できます。ゼロから作り上げる苦労と、プロデューサーとしての制作過程の苦労も知っていますから、まさに鬼に金棒です。
同じような創作者目線で、「絶望に効くクスリ」を書かれた漫画家の山田玲司さんがYouTubeをやられていますが、彼との決定的な違いは、前述した評価経済、いい人戦略など、その後、世の中のトレンドになるところを、ある意味予言者的に紹介できるところでしょうか。
ちなみに、今、もっとも予言者的な言動で売れている人と言えば、成田悠輔さんかもしれません(当たるか当たらないかは別として)。
今後も、エンターテイメント系で何か面白い作品がないだろうかとか、Noteなどで、自分が好きな作品を紹介したいときに、うまく言語化できない人は、岡田自身さん自身への好き嫌いは別として、切り抜きでもいいので、一度ご覧になってみてもいいかもしれません。かなり参考になると思います。
ではまた