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11月20日(日記)あらためて「文学は最強だ」と思う

晴れ
自分の世界だけは、とりあえず平和

午後中、YouTubeをだらだら観たり、パワフルプロ野球、バトオペ2(ガンダムゲーム)をやって過ごす。

あくまで、これは気晴らし、気晴らしと自分に言い聞かせながらも、どこか時間を無駄に過ごしているような気がしてしまう。

そんな、次の日もそのまま自堕落に流れそうなとき、自己活性化ドリンク(勝手に命名)と呼ばれる、一群の文がある。それを読むようにしている。

今日は、夏目漱石先生の出番である。

命 の やりとり を する 樣 な 維新 の 志士 の 如き 烈しい 精神 で 文学 を やつ て 見 たい。 それ で ない と 何だか 難 を すて て 易 につき 劇 を 厭 ふて 閑 に 走る 所謂腰抜け 文 学 者 の 樣 な 気 が し て なら ん。

鈴木三重吉 宛書 簡 夏目漱石 著 
その 作物 の 奥 より 閃 めき 出 ずる 真 と 善 と 美 と 壮 に 合し て、 未来 の 生活 上 に 消え がたき 痕跡 を 残す なら ば、 なお 進ん で 還元 的 感化 の 妙境 に 達し 得る なら ば、 文芸家 の 精神 気魄 は 無形 の 伝染 により、 社会 の 大 意識 に 影響 する が 故に、 永久 の 生命 を 人類 内面 の 歴史 中 に 得 て、 ここ に 自己 の 使命 を 完 うし たる もの で あり ます。 ——明治 四十 年 四月 東京美術学校 において 述——

文芸の哲学的基礎 夏目漱石 著
と、渇を入れられるどころか、いつも夏目漱石先生の前に思わずひれ伏す思いがする。

「社会の大意識に影響する」

お金でも、名誉でも、地位や、名声でもない。文芸の価値は、まさにここに極まると思う。そして、文学が、事業や政治どころか、法律や、哲学よりはるかに強い、まさに最強だと思っている根拠でもある(そのことは、もっと別の場でちゃんと書きます)。

さらに、ゲーテも言っていました(たぶん)。「文芸が衰退する文明は滅びる」と。

夏目漱石、ゲーテ・・・偉大すぎる人たちが残した言葉を受け継ぎ、次世代の大意識を作り上げる。
「頑張らなくては」と、あまりにも栄養がありすぎて、そして苦すぎる自己活性化ドリンクを、今日も何とか飲み干すのでした。

紅葉を 見飽きたと思うが はっとして

仲村比呂
小説家
主に小さい子から読める物語を作っています。文学は最強です。

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