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フリーダムNAGOYA2025は凄かった

これもちょっと前の話になるけれど、
 名古屋市の大高緑地公園で行われたフリーダムというロックフェスに行ってきました、といっても近所。
 このロックフェス、なんと基本的に入場が無料。
 かなり前から、このフェスの存在は知ってはいたが、開催日のリサーチ忘れで、気がつくのはいつも窓越しに風にのって聞こえてくるメロディによって。
 
 フェスは土日開催なので、だいたいどちらかには予定が入っていて、過去の開催は行けても最終日ってことが多かった。
 それも天気が悪かったり、コロナで自粛期間もあったりと、あらかじめ計画にしっかり入れ込んでさあ観るぞとなったのは、今年が初めてとなった。
 
 今年のフリーダム、目当ては二日目のThe BONEZ。
 もともとはDragon Ashのファン(よく意外に思われる)なので、知らず知らずに、ボーカルの降谷建志さんとよくコラボするJESSEさんの曲とかを聴いている内に、しだいにファンになっていった。
 
 RIZEはなく、The BONEZとして来るという。
 出演者リストを見て驚いた。まさか、そんなカリスマバンドが来るとは、それに、あと氣志團とか、SHAKALABBITSとか。
 あの住宅街のど真ん中にある、あのもさっとした大高緑地公園(名古屋市南部住人は、このイメージはわかってくれると思う)に・・・。

 出演者を知ってからずっと楽しみにしていた・・・が、一日目の土曜日は朝から大雨。そして治りかけの風邪気味ということで、やむなく土曜日はキャンセル。
 日曜日からの出陣となった。
 
 開始前からすごい人出。最寄りの左京山駅と急行が停まる鳴海駅から、すでに長い列。
 当然、そのほとんどが十代か二十代。そこに紛れて歩む中年の三文文士。のろのろした進み具合と、わくわくした気持ちが抑えきれずに、近所のコンビニで買ったお酒を飲み出す。
 
 そして、会場に近づくにつれて、リハの音がうっすらと聞こえてくる。ドラムの音が心臓に響く。それだけでも楽しい。
 
 ここまで読んでくれた人は、児童文学とロックフェスって、ロック歌手がゴルフをやるぐらい不釣り合いと思われるけれど、四六時中クラシックや童謡ばかり聴いているわけではないのです(よく好きそうな音楽とは言われるが)
 
 しかし、古くは尾崎豊、ハイロウズ、ミッシェガンエレファント、ボーディーズ、前述したDragon Ashとか、以外に骨太なロックが好き。(もちろんクラシックも聞くし、菊池成孔、坂本龍一も、ハワイアンも)
 
 話は戻るが、目的のThe BONEZを観たくて、早く行って前の方のエリアに陣取ったのだが、そもそものそれが中年の選択として大間違い。
 
 The BONEZは10時半からの出演だったが、10時開始の最初のバンドの演奏が始まったとたんに、枯れ木のような自分の細い身体は、若者たちの熱気と踊りと、パワーの波に翻弄されてすぐさま沈没しそうになった。
 
 ここで教訓を一つ。フェスの最前列は、そのバンドのファンが占めるべきだということ。そして、彼らがつくるサークル(輪となってファンがぐるぐると回る)に巻き込まれたくないなら、想定以上に後ろに陣取ること。そんなロックフェスの基本を、改めて思い知らされた。
 
 当然ながら、The BONEZの演奏はすばらしかった。直に聴けて感動した。
 三十分の演奏が終わったあとも、しばしその余韻に浸りながら、次の出演者を待つ観客席から離れて、少し離れた丘の一角に場所を確保すると、あちこちのステージをあてどもなく巡った。
 そして、教訓の二つ目。いくら世に名が知れてなくても、びっくりするぐらいの演奏をする、若くて面白いバンドがたくさんいるってこと。
 
 お酒に酔い。音楽に良い。フェスの空気に酔う。なんて気持ちがいいんだろう。と心から思った。この高揚感って、読書ではなかなか味わえないというか、まるで方向性が違う。
 
 そして、そのまま芝生の上で夕方まで昼寝をしたり、出店であれこれつまみ食いをしていると、久しぶりに心から解放され幸せな気持ちになった。
 
 JESSEが演奏の最中でも叫んでいたけど
 「自由を取りに行け」と。なんだか、本当に自由になった気がした。
 
 そう、彼が言うとおり、自由は口を開けていても誰ももってきてはくれない。自ら全力で取りに行かなくてはいけない。
 
 そして、この自由を欲する力。求める力。そんな思い、願いのようなものも、自分が書く作品の中に現せたらなあと、夕方になり次第に人の数が少なくなっていく若草山(芝生広場)で、寝転びながら思ったのでした。
 そして、気がつくとすっかり完全な酔っ払いの出来上がり。
 
 来年もいくぞ。絶対に。
 と、いくつかの教訓を得ながら、音楽フェスって行ってみると不思議なもので、どんな歳になっても、自分の二十代のときの熱い心情と情熱を思い出せてくれる。
 ロックフェスは最高だ。

 〝 自由こそ 取りに行くと 思い立つ 〟

 ちなみに主催者(主に名古屋市内でライブハウスとかを経営されている)の動画があったので紹介します。なかなか根性が入っています。
 応援しています。来年も期待。

仲村比呂
小説家
主に小さい子から読める物語を作っています。文学は最強です。

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