時の果てを見極めようと
小さな船が漕ぎ出でる
きっと見えてくるのは
新しき予言か止まった過去
時を作った彼らも
いっしょに小さな船で漕ぎ進む
蜘蛛の巣のように
無限に広がりゆく宇宙の果ての
その向こうに時を止めた
小さな星があって
そこにはりんごを食べなかった
二人の姿があるやもしれない
歴史という一つの思い出も
淫らと呼ばれる妄想もなく
そこでは刹那の思いが一瞬のうちに
きらめくのみ
時は接するすべてを
予言と記憶に変えながら
今という光の海は
矛盾の中に消えていく
新たな予言を受け入れ
神を創り造られる
こうして一つの歴史が誰かの頭に
刻まれる
見知らぬ時の
果ての果てとして