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12月15日(日記)モヤモヤを言語化したい

寒い一日

今さらながら、YouTubeで成田 悠輔さんの番組をよく見るようになった。
面白い眼鏡、妙に響きの良いボイス、論理的思考、歯切れのよいトーク。なるほど、聞きやすい。形而上学的なことをおっしゃるとき、詩のように聞こえることもある。
世の中では、ぶっ飛んだ思考回路の持ち主とされているようだが、確かに聞いていて、うならされることも多い。頭が良い方だと思う。

しかし、一見、いくらぶっとんだ意見に聞こえても、まったく共感されなければ、世の中には受け入れられない。そこには、どこかみんなが漠然と思っていること、考えていることを、うまく言語化できているからだろう。昔の予言者ってあんな感じだったかもしれない。

日々、テレビやYouTubeで活躍している姿を見ていると、すべて計算づくでやられているようにも見える。それは有名になりたいとか、もっと稼ぐためのあざとさ、ずるさというより、自分を使った社会実験。それを敢えて試みて楽しんでいる気がする。本当の彼は、きっとエール大学の芝生の上に寝転びながら、時々うたた寝でもしながら、ぼんやり空を見上げていることだろう。

SNSは自己表現のツールであり、どこか思考実験の場でもある。こうした意見は、受けるのか、受けないのか。どこまで言ったら許されるのか、ダメなのか、己の言論の社会的線引きを身を持って知ることでもある。

この社会で生きる自分は果たして正しいのか、狂っているのか。最終的には、こんな私でも生きていってもいいよね。
それを確認したくて、人は表現し続けるのかもしれない。強い承認願望(自己肯定)の向こう側には、もっと激しい生存欲求がある。

ともかく、成田さんを見ていると、自分の中のモヤモヤをもっとシャープに言語化できるようになりたいと思ってしまう。

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仲村比呂
小説家
主に小さい子から読める物語を作っています。文学は最強です。

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